ご妊娠おめでとうございます。 当院では無侵襲的胎児遺伝学的検査(NIPT)による出生前胎児染色体検査を行っております。受け入れ人数に限りがあるため、ご希望された方が皆さん検査を受けて頂けるわけではないことをご理解ください。 お申し込みに際しては、下記の事項を良くご確認ください。 ・NIPTによる出生前胎児染色体検査の対象となる疾患は、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー (エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトウ症候群)の3疾患のみです。 ●従来の羊水・絨毛検査の代わりになるものではありません。 ●羊水検査では検出できても、NIPTでは検出できない染色体の変化もあります。 ●赤ちゃんの健康を保証する検査ではないので、妊娠中の安心が得られるとは限りません。 ・確定診断ではありません。 ●検査結果は陽性、陰性、判定保留の3つがあります。 ●陽性の場合、確定診断では羊水検査または絨毛検査が必要です。 ●陽性の場合、赤ちゃんの染色体に変化が認められる可能性は、60~90%程度で、母体年齢や疾患に よって差があります。 ●陰性の場合、赤ちゃんに21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーがある可能性は99.9%否定されま すが、完全に否定することはできません。 ●陰性判定によって、流産リスクを伴う羊水検査を回避できる可能性がありますので、羊水検査を受けよう となさっている方にとってはメリットがあるかもしれません。 ●陰性判定には偽陰性(本当は赤ちゃんに検査対象の染色体の変化があるのに、検査結果が陰性となるこ と)がありえます(数千人に一人程度)。 ※対象とならない妊婦さん ●赤ちゃんに超音波検査で形態変化が証明されている(転座を含めて診断可能な羊水検査または絨毛 検査を推奨します) ●両親のいずれかが転座などの染色体構造変化の保因者である(羊水染色体検査を推奨します。 ただし、21、18、13番染色体に関連する転座などでは本検査の対象になる場合があります) お申し込みに際してのお願い、注意事項
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検査を受ける前に考えておくこと出生前診断の本来の目的は、産まれる前に赤ちゃんの状態を調べることで、ご夫婦に赤ちゃんについての情報を提供し、お腹の赤ちゃんに治療を行ったり、出生後の赤ちゃんの治療の準備をしたりすることです。しかしながら、赤ちゃんが病気をもっていることが分かることで、ご夫婦やご家族はその妊娠を継続するか中絶するか、本来は不本意であるはずのつらい選択をせまられることになるかもしれません。ですから、検査を受けるかどうかの前に、お二人にとってこの子はどういう存在なのか、お二人で十分に話し合いを行ってください。その上で、遺伝カウンセリングを受診し、検査や対象疾患の正確な情報と心の整理をして、最終的にNIPTを受けるかどうかご夫婦で決定することが大切です。 |