病理検査室とは病変がどんな細胞から成り立っているかを検査し、疾患の最終診断を行う部門です。治療方針決定のための情報提供や治療効果判定にも重要な役割をもちます。手術中には迅速検査を行い、診断の最終確認や切除範囲が適切かの判断をします。また、近年急速に増加している癌遺伝子診断への検体提供も行っています。病理検査にはおおきく分けて組織検査、細胞検査、病理解剖の3分野に分けられます。
組織検査組織検査とは病変の一部を採って、その病変部がどんな細胞から構成されているかを検査、診断する部門です。 患者の皆様から採取された材料は、ホルマリンという特殊な液から最後はパラフィンというロウに埋められて固められます。固められた材料を厚さ2〜3ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)程度に切ります。切られた材料に染色(色つけ)を行い、核や細胞質の状態を顕微鏡で観察、診断します。 診断された結果、より広く大きく切除する必要があれば、外科的に手術となります。 病理検査室では、生検等の小さい材料から胃などの大きな手術材料などを含め、たくさんの材料を対象に、年間に組織検査8000件、術中迅速検査280件ほど行っています。炎症の程度や、特徴的な細胞の有無、良・悪性等を診断するには経験が必要です。当センターでは、経験豊富で、専門医の資格を持った病理専任医師3人、レジデント医師1人で診断を行っています。 診断にはたくさんの情報が必要で、各診療科との検討会(カンファランス)を頻繁に行い的確な診断に努めています。 |