放射線部

核医学検査室

核医学検査とは?

核医学検査は放射性医薬品を投与して病気の有無を調べる検査です。放射性医薬品は、ある特定の臓器や組織に集まる薬に目印として放射性同位元素(アイソトープ)をつけたものです。投与された放射性医薬品が目的とする臓器や組織に集まったところを、専用のカメラを用いて画像として写しだすことができます。この画像から臓器の形や働きがどのようになっているかがわかります。


検査時間

薬を投与してから目的の臓器まで到達するのに時間を要する場合がありますので、投与後すぐにできる検査と、数時間あるいは数日間待たないといけない検査があります。
撮影時間は約20〜60分で、検査内容によって異なります。 また、精密な情報を必要とする場合は、追加撮影を行う場合もあります。

検査の種類と利点

心臓の検査

心臓を動かしている筋肉(心筋)の血流状態や働きなどを画像化して、狭心症や心筋梗塞の早期発見や治療経過をみることができる検査です。

▲心臓の断面画像


脳の検査

脳の血流や働きなどを画像化して、脳梗塞や認知症の早期発見や治療経過をみることができる検査です。

▲脳血流検査の断面画像


骨の検査

骨の病気の発見に関しては、X線写真より核医学検査の方が優れており、X線では診断の難しい部位や、はっきしない微細な骨折の診断に有用です。

▲骨の画像


肝臓の検査

肝臓の形状や働きなどを画像化して、肝機能の評価ができる検査です。


甲状腺の検査

甲状腺の形や機能を評価ができる検査です。


PET検査とは?

PET検査とは陽電子(ポジトロン)断層撮影法のことです。陽電子と呼ばれる放射線の特殊な性質を利用して、体内でのエネルギーの使い方、血液の流れ等を調べる検査法です。
※PET-CTとは、病巣部の位置を速やかに確定する「PET画像」と病巣の細かな位置情報を検出する「CT画像」がひとつになったシステムです。
18F-FDGという薬剤は、FDG(フルオロデオキシグルコース)というブドウ糖によく似た物質に放射性のフッ素(18F)を付けたもので、体内での糖分の使われ方を画像にすることができます。悪性腫瘍の多くはブドウ糖を大量に使うため、この画像から悪性腫瘍の存在や広がりに関する情報を得ることにより診断できます。


核医学検査の安全性

1 放射能の影響は?

核医学検査で使うアイソトープは、短時間に自然に崩壊して無くなるものを選んでいます。さらに、目的の臓器に集まった後は、尿や便中に排出されるため、いつまでも身体の中に蓄積されて悪影響を及ぼすという心配はありません。
また、核医学検査で受ける放射線の量は検査の種類により違いますが、10〜60mGy程度です。胸のX線撮影では1mGy、胃の透視検査では100mGy、腹部CT検査では30mGy前後の被曝を受けます。核医学検査が、他の検査よりもたくさん放射線をあびているわけではなく、通常のX線検査と同様に安全に受けることのできる検査といえます。 日本では年間約100万人の患者の皆様が核医学検査を受けていますが、放射線の悪影響が出たことは1件もありません。

2 子供も受けられますか?

歴史的には、1941年にアメリカで子供の検査に用いられて以来、60年以上にわたって核医学検査は、子供の病気の早期発見や治療方針の決定になくてはならない検査として行われてきました。また、新生児や小児の場合、年齢や体重に応じてアイソトープの量を調整して使用していますので、大人と同様に放射線の影響は心配いりません。

核医学検査と患者の被曝線量
検査名 放射線医薬品 使用量(MBq) 高被曝臓器(mGy)
骨シンチ
レノグラム
心筋シンチ
腫瘍シンチ
肺血流シンチ
甲状腺シンチ
甲状腺シンチ
PET/CT
99mTc-リン酸塩
99mTc-DTPA
201Tl-Cl
67Ga-クエン酸
99mTc-MAA
99mTc-酵素
123I-ヨウ化物
18F-FDG
740
370
74
111
185
185
8
185
46(骨表面)
74(膀胱)
42(睾丸)
66(骨表面)
13(肺)
4(甲状腺)
34(甲状腺)
5~14 (CT含む)
(ICRP PUB-52より作成)

検査の注意事項

  • 妊娠中、及び妊娠の疑いのある人、授乳中の人は、検査を受けられないことがありますので、前もって必ずお申し出ください。
  • 検査前には、お手洗いで排尿をすませておいてください。
  • 検査によっては、検査前に気を付けなければならない事項を医師や看護師が説明しますので、必ず守っていただき、正しい検査ができように協力ください。


*検査中は、担当技師が近くにいますので安心して検査をお受け下さい。

参考文献
1) 核医学イメージングハンドブック 久田 欣一 ミクス
2) 核医学検査Q&A 日本核医学会

医療関係者の方へ

すべてを閉じる

手術・中央材料部

放射線部

臨床検査部

光学診療部

外来総合治療センター部

血液浄化部

病理診断科

リハビリテーション部

MEセンター

栄養管理室

超音波・生理検査センター