泌尿器科

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泌尿器科疾患豆知識「おしっこが出にくい」


おしっこをするのに勢いがない場合は排出(排尿)機能の障害です。これにも下に示すようにいろいろな原因があります。

1)排尿筋の収縮障害(尿を押し出す力が弱い)
  核下型神経因性膀胱、薬剤性排尿障害

2)括約筋の弛緩障害(排尿時に括約筋が開きにくい)
  DSD(排尿筋・括約筋協調不全)

3)尿道の通過障害(膀胱より先の尿の通り道が狭い)
  膀胱頚部硬化症
  尿道狭窄
  前立腺疾患(前立腺肥大症、前立腺癌)
  外尿道口狭窄
  膀胱におしっこがいっぱい溜まっているのに出ない場合を尿閉(にょうへい)と呼びます。
  尿閉には急性のものと慢性のものとがあります。

   a)急性尿閉
     ある日突然、尿意はあるのに尿が一滴もでなくなり、下腹が腫れて苦しい、
     冷汗、苦悶様顔貌がみられます
    【原因疾患】
     下部尿路疾患(前立腺肥大症、前立腺癌、前立腺炎、尿道狭窄)
     神経因性膀胱
     異物(結石、その他)あるいは凝血塊による尿道閉塞
     薬剤性(表  参照)
     心因性(まれではあるが、一部の精神異常患者でみられる)
     急性尿閉のきっかけとして多いのは、飲酒、風邪薬

     【参考】排尿障害をきたす代表的薬剤
     風邪薬      鼻詰まりによく効く薬(ダンリッチ)
     咳どめ(塩酸エフェドリン)
     鎮痙薬      ブスコパン
     不整脈治療薬   リスモダン
     抗パーキンソン  アーテン、アキネトンなど
     頻尿治療薬    ポラキス、バップフォーなど

   b)慢性尿閉
     膀胱内には多量の残尿が存在するが、慢性的に経過し、また尿は少しずつでも出ているので
     本人の自覚は軽い場合が多い。
     頻尿、尿失禁(奇異性尿失禁;オーバーフロー)がみられる。
     怖いのは、このような慢性の経過によって多量の残尿→両側水腎症→腎機能低下→
     高K血症→心停止といった最悪の
     到達点までいく人があることである。