乳腺外科

トピックス

トピックス


最近ではマンモグラフィー検診が盛んに行われており、それに伴って微細な病変が発見される機会が増えてきました。そのような非常に早期の乳癌を診断する検査法としてマンモトーム生検が力を発揮しますが、当乳腺センターでは開設にあたり、最新のマンモトーム生検システムを導入しました。非常に微細な乳がんに対して早期治療をすることにより、乳がんによる死亡率を減少させることがおおいに期待されます。
 治療は最新のエビデンス(情報)に基づいた方法を選択しています。手術は、できるだけ患者さんの体に負担をかけないような手術を心がけています。すなわち、乳房をすべて切除することなく乳房を温存する方法や、腋窩リンパ節をできるだけ郭清しないように
センチネルリンパ節生検
も手がけています。特に、当センターにおいてセンチネルリンパ節生検は平成19年4月より先進医療として認められました。また、乳房を全摘された患者さんのご希望に応じて、乳房の一期的再建もさせていただきます。さらに、2009年6月より「
乳癌に対する鏡視下乳房手術
」を導入いたしました。手術創はほとんど目立たず、根治性と整容性を両立させるすぐれた方法と考えられます。入院中は乳がん看護認定看護師やがん化学療法の認定看護師が専門的な看護を行います。術後は、再発することがないようにエビデンスに基づいた化学療法、ホルモン療法、放射線療法を駆使して最善の治療を行っています。また、再発治療においても、QOLを損なうことなくエビデンスに基づいた標準治療を受けていただけると確信しています。

専門用語解説

●乳がん内視鏡手術

当院では2009年より内視鏡を用いた手術を行っています。通常の手術と比べ、傷が目立たないのが特徴です(傷の位置は腫瘍の真上ではなく、乳輪周囲と腋の部分です)。当院における長期の治療成績はまだ出ていませんが、根治性を維持するという点では従来の手術と切除範囲に差はなく、同等と考えられています。しかしながら、すべての方に行える手術法ではなく、腫瘍の場所、大きさにより適応にならない場合もあります。

●センチネルリンパ節生検

センチネルリンパ節とは、リンパ管に入ったがん細胞が最初にたどり着く腋のリンパ節のことで、がんのリンパ節への転移を見張っているという意味で"見張りリンパ節"とも呼ばれます。センチネルリンパ節生検は、手術の前に乳がんの近くにラジオアイソトープあるいは色素を局所注射し、これを目印にして、手術中にセンチネルリンパ節を探しだして摘出し、このリンパ節にがんが転移していないかどうかを調べる(術中迅速診断)ことをいいます。センチネルリンパ節生検でがんの転移を認めない場合は、腋のリンパ節に転移がないと考えられるため、それ以上の腋のリンパ節の切除は行わず、がんの転移を認める場合にのみ、これまでどおり腋のリンパ節の切除(腋窩リンパ節郭清)を行います。