消化器センター

消化器内科

消化器センター内科では、外科・放射線科・病理と協力し、消化管疾患の診断・治療を行っています。
 内視鏡検査に関しては、ハイビジョンタイプ高画質内視鏡を含めた各種内視鏡を多数そろえており疾患に応じた選択が可能です。内視鏡ファイリングシステムを導入しており、過去の検査画像を直ちに参照することが可能であり、疾患の経過観察、治療効果を検討することが容易になっています。また、平成18年からは経鼻内視鏡を導入致しました。極細径内視鏡のため、鼻腔から挿入可能であり、嘔吐反射を誘発することが少ないため楽に検査を受けることができます。
 内視鏡的治療においては、内視鏡的止血術、異物除去、内視鏡的大腸ポリープ切除術、内視鏡的食道静脈瘤硬化療法、内視鏡的食道静脈瘤結紮術、内視鏡的粘膜切除術、経皮内視鏡的胃瘻造設術、内視鏡的胆汁ドレナージ、ステント挿入術、等が施行可能です。平成18年からは、早期胃癌に対する治療として、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を導入致しました。また、経鼻内視鏡補助下のイレウスチューブ挿入、経皮内視鏡的胃瘻造設術を導入し、より負担の少ない治療を目指しています。
 以上の体制の下、外科・放射線科・病理との合同カンファレンスで検討し、患者の皆様に応じた治療方針を決定しています。
 また、術後カンファレンスを行い、術前検査結果・診断と病理組織検査結果を対比することにより、診断能、治療法向上を目指しています。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)治療成績

治療数 (2008/11.20-2011/12/31) 207病変
  内訳:胃184病変、食道23病変
一括切除率
  胃  182/184例 98.9%
  食道 21/23例 91.3%
完全一括切除率
  胃  158/184例 85.9%
  食道 18/23例 78.4%

ミニ解説

内視鏡的大腸ポリープ切除術

大腸ポリープは大きくなると癌が混在してきますので、大きくなる前に切除する必要があります。大腸内視鏡をポリープの近くまで挿入し、内視鏡の先端からポリープの茎にワイヤ(スネア)をかけて、高周波電流を流しながらワイヤを絞って切除する方法です。ポリープを切除した後には、潰瘍ができますので、場合によっては出血や穿孔を来すことがあります。そのため、数日の入院が必要になります。

EMR(内視鏡的粘膜切除術)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)

早期胃癌の中には、手術をせずに内視鏡治療により切除できるものがあります。内視鏡的治療が可能な早期胃癌にはいくつかの条件があります。その条件は、1)粘膜内病変、(もしくは極わずかな粘膜下層浸潤)、2)高分化型腺癌、3)潰瘍がないもの、4)サイズが小さいもの(3cm程まで)、等です。以上の条件を満たすものは、内視鏡的に切除することが可能となります。内視鏡的切除の方法には、EMRとESDの二つの方法があります。いずれも病変の下に生理食塩水を注入し病変を浮かせて切除しますが、その後スネア(ワイヤ)で切除するのがEMRであり、ITナイフやフックナイフなどで剥ぎ取るのがESDです。EMRは2cm以下の小さな病変しか切除できませんが短時間で終了します。ESDはやや大きな病変も切除できますが長時間かかり合併症もやや多くなります。いずれの方法を行うかは、病変の場所、大きさ、等により決定します。いずれにしても、出血や穿孔の危険性もあるため、入院が必要になります。

経鼻内視鏡

 極細径内視鏡の出現により、鼻から胃カメラをすることが可能となりました。鼻から挿入するため、のどの奥(舌根)を刺激しないため、不快な嘔吐反射があまり起きず楽な検査を受けることができます。鼻を麻酔する必要がありますが、喉の麻酔は不要ですので検査後、直ぐに食事をすることができます。但し、鼻孔が極端に狭い方(高度な鼻中隔湾曲症、手術後)や、多量鼻出血を繰り返す方には、経鼻内視鏡はできません。当センターでは、経鼻内視鏡を用いたイレウスチューブ挿入、経皮内視鏡的胃瘻造設術を施行しています。