消化器センター

門脈圧亢進症

門脈圧亢進症においては食道・胃静脈瘤、門脈大循環短絡による肝性脳症、脾腫・脾機能亢進症、などさまざまな病態が認められます。
 食道静脈瘤に対しては、1985年より内視鏡的硬化療法(EIS)を導入しました。内視鏡機器の進歩によってより安全な治療が可能となり、最近では内科が中心となって内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)とEISを組み合わせた併用療法を行なっています。
 胃静脈瘤に対しては、1998年より放射線科と協力し、バルーン下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)を行なっています。B-RTOは高アンモニア血症の原因となる側副血行路を閉塞するものであり、慢性反復性肝性脳症に対する治療としても効果があります。
 門脈圧亢進症によって引き起こされる脾機能亢進症はインターフェロン療法や肝細胞癌治療の障害となるものです。当科では脾機能亢進症に対する腹腔鏡下脾臓摘出術を積極的に行っています。欧米では合併症の問題などにより、門脈圧亢進症の患者さんに対する腹腔鏡下手術について議論がありますが、巨脾や側副血行路が発達している場合には用手補助を併用するなど、当科では安全性の高い腹腔鏡下脾臓摘出術を確立しており、肝細胞癌に対する集学的治療の一環としても行っています。また、血液疾患(特発性血小板減少性紫斑病、遺伝性球状赤血球症など)や脾腫瘍に対しても腹腔鏡下脾臓摘出術を行っています。