前立腺癌総合治療センター

前立腺癌とは

 この前立腺に発生する悪性腫瘍が前立腺癌です。前立腺には他に前立腺肥大症といった良性の腫瘍性疾患が高齢男性において多く発生しますが、基本的に前立腺癌と肥大症とは関係の無い別の疾患と考えられています。前立腺癌の組織は、悪性度の順に低分化型腺癌、中分化型腺癌、高分化型腺癌に分類されます。
 また、前立腺においては臨床癌に至らない微小癌が存在し、潜在癌あるいはラテント癌と呼ばれています。これらラテント癌も年齢依存的に発生することが知られています。また、臨床癌の頻度は地域差および人種差が著しく、欧米において最も頻度の高い癌であり、我が国での頻度と死亡率は欧米の約7~10分の1です。世界的には我が国の前立腺癌の発生頻度は非常に低い部類にはいりますが、近年になり発生頻度は急上昇をしており、最近の統計では過去5年間に約1.7倍も増加しています。前立腺癌と前立腺肥大症は典型的な先進国年齢依存型疾患であり、近年の我が国における高齢化社会の結果とも考えられます。前立腺癌の発生機序はいまだ明らかでありませんが、思春期以前に去勢された男性には発生しないことから、男性ホルモンが何らかの働きを持つことはあきらかです。この前立腺のホルモン依存性は前立腺癌の抗男性ホルモン療法に密接に関係しています。