前立腺癌総合治療センター

病期(ステージ)と症状

 一般に癌病変の進行の度合をあらわす指標として、病期分類(ステージ)がそれぞれの病気に決められています。病気が発見されたらまずそのステージを明らかにし、ステージに沿った治療計画が立てられます。
 前立腺癌の臨床ステージとしては、TNM分類が用いられています。

臨床病期(T分類):T1 からT4に分類され、数値が大きくなる程、局所で癌が進行しています。
  T1: 癌が診察や画像検査で局在がわからない
  T2a:左右どちらかの前立腺の半分以下に癌が存在
  T2b:左右どちらかの前立腺の半分以上に癌が存在、さらに反対側に広がってないもの
  T2c:前立腺の左右ともに癌が存在
  T3: 前立腺の周囲または精嚢に癌が広がったもの
  T4: 前立腺の周囲の膀胱や直腸まで癌がひろがったもの

 N分類は所属(前立腺周囲)リンパ節への転移の有無
  N0:リンパ節転移がないもの
  N1:リンパ節転移を認めるもの

 M分類は遠隔転移(前立腺から遠く離れた臓器への転移)の有無
  M0:遠隔転移がないもの
  M1a:所属リンパ節以外のリンパ節転移
  M1b:骨転移
  M1c:リンパ節、骨転移以外の転移

前立腺癌はゆっくりしか進行しませんが、比較的早期から周囲に浸潤したり、リンパ節転移を来たすこともあることが知られております。
 前立腺癌の症状としては、早期前立腺癌(T1-2)による臨床症状は乏しいですが、局所浸潤前立腺癌(T3)では排尿障害、出血、膀胱刺激症状や排尿痛などがおこります。さらに、転移癌(M1)では遠隔転移による症状、特に骨転移による疼痛などがあります。またこの骨転移あるいは肺などの転移部位から組織学的に腺癌が検出され精査の結果、原発巣として前立腺癌が発見されること場合もあります。早期の前立腺癌の症状と前立腺肥大の症状との鑑別はできないので注意が必要です。