2) 肝臓がんについて
肝臓がんとは大きく分けて、原発性肝がん(肝臓を構成する細胞から発生したがん)と転移性肝がん(他臓器のがんが肝臓に転移したがん)の2つがあります(図Ⅰ-3)。原発性肝がんには、肝細胞から発生する『肝細胞がん』と、胆汁の通り道である胆管の細胞から発生する『胆管細胞がん』の二種類があります。原発性肝がんのうち、肝細胞がんが95%を占め、また胆管細胞がんが約4%を占めています。残りの1%には、小児の肝がんである肝細胞芽腫、成人での肝細胞・胆管細胞混合がん、未分化がん、胆管嚢胞腺(たんかんのうほうせん)がん、カルチノイド腫瘍などの珍しいがんが含まれます。ですので、一般的に成人では、肝臓がんと言った場合には「肝細胞がん」を意味しています(図Ⅰ-4)。
転移性肝がんは、肝臓以外の臓器に出来たがんが血液の流れに乗って肝臓に転移してきたもので、その多くは胆道・膵臓・大腸・胃・乳腺にできたがんからの転移です(図Ⅰ-5)。転移性肝がん(あるいは肝転移)は、肝臓にありながら、もともと出来た部位のがん(原発巣と言います)の性格を持っています。ですから、治療も原発巣に有効な治療を選択することになります。例えば、大腸がんからの転移性肝がんには、大腸がんに効く抗がん剤を使うことになります。