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  腹腔鏡下仙骨腟固定術について
  骨盤臓器脱とは?
 子宮や膀胱、直腸といった骨盤臓器は骨盤底筋群などの支持組織によって支えられています。しかし、出産や加齢にともない支持組織が損傷したり弛んでしまうと子宮や膀胱、直腸が腟の内側から下がってきたり出てきたりしてしまいます。これが骨盤臓器脱です。
 わが国における骨盤臓器脱や尿失禁の患者さんの頻度は健康成人女性の4人に1人、出産経験者の4割とも言われており、超高齢化社会を迎える日本において、今後ますます骨盤臓器脱に悩む患者さんが増えてくることが予想されます 。


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  骨盤臓器脱の症状は?
 骨盤臓器脱になると股の間にピンポン球のようなものを触れたり、何かが出てくるような感覚があり、徐々に増悪してくるにつれて、出血や排尿困難などの症状が出てきます。

  骨盤臓器脱の治療法は?
 治療法には保存療法と手術療法があります。 従来から行われてきた治療には以下のようなものがあります。
  保存療法:ペッサリー療法、骨盤底筋訓練 など
  手術療法:腟式子宮全摘出術+腟壁形成術、腟閉鎖術 など

  腹腔鏡下仙骨腟固定術とは?

 腹腔鏡下手術で行う新しい骨盤臓器脱の治療法です。腹部に1cm程度の創を4カ所あけ、腹腔鏡のカメラや器械を使って子宮体部を摘出し、腟を手術用メッシュで包みこんで支持組織を補強してからつり上げて仙骨に固定することにより骨盤臓器脱を治療します。子宮をすでに摘出されている方にも対応可能です。  メッシュにより補強してつり上げる仙骨腟固定術は従来の手術療法に比べて再発率が低く、腟を縫い縮めることがないため性生活への影響も少ないとされています。
欧米では骨盤臓器脱の主要な治療法として広く行われてきましたが、本邦でもようやく2016年4月に保険収載され、厚生労働省の認可を受けた医療機関では保険診療としてこの手術を受けることができるようになりました。 当院は厚生労働省が定めた施設基準を満たし、保険診療としてこの手術を行うことができる医療機関として認定されています。

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医療用メッシュで腟を覆うことにより支持組織を補強して、さらに仙骨方向につり上げます。   メッシュ(白の点線)は腹膜の裏側を通すため、腹腔内には露出しません。


 骨盤臓器脱の治療は年齢や症状、ライフスタイルに応じて適した治療法を選択することが大切です。まずは担当医にお気軽にご相談ください。


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